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中継を見ていたら、まだボールが四つになっていないのに、打者が一塁へ向かっている。今、何があった?
そんな場面で確かめたいのが「申告敬遠」です。
守備側の監督が故意四球にする意思を球審へ示すと、投手が実際に投げることなく、打者に一塁が与えられます。ボール四つを得た場合と同じように出塁できる仕組みだよ。
だから、投げていないのに四球になることがあるんです。
あ、今の打者は打たなかったのに、一塁へ進めるわけだね!
ただし、「四球」という結果と「四球を実際に投げた」という投球数は別に考えよう。打席の途中から申告することもできます。そして、プロ野球の説明を、そのまま高校野球の申告方法へ当てはめないことも大事です。
この記事では、NPBの公式記録員コラム、全日本野球協会の説明、日本高等学校野球連盟の2026年特別規則をもとに、中継で追う順番を整理します。試合の例は、ルールを説明する仮の場面です。実在の選手のプレーや監督の発言を作ったものではありません。
敬遠は、必ず四球投げることではない
まず、呼び方から見てみよう。
「敬遠」は、打者との勝負を避けて意図的に一塁へ出す場面で使われる言葉です。規則や記録を調べるときには、「故意四球」「故意四球の申告」といった言葉が手がかりになります。
NPBの2018年の公式記録員コラムは、守備側監督の意思表示によって、投手が投げずに打者へ一塁を与えられる申告制を説明しています。国内の制度導入を知るための、当時の公式資料です。
でも、投げて敬遠する方法がなくなったわけではありません。同じコラムは、実際にボールを投げて敬遠することも可能で、申告制を必ず使う決まりではないと説明しています。
ここで、見ている場面を二つに分けられるね。
投手が投げ、ボール四つになって打者が進む場面。
守備側の意思を球審へ伝え、投げずに打者が進む場面。
一塁へ出すという結果が似ていても、途中の進み方が違います。古い試合の映像で捕手が立ち、投手がストライクゾーンから外れた球を投げていても、現在の申告の場面と同じ手順だとは考えないようにしよう。
また、投げた球がストライクゾーンを大きく外れたことだけで、観戦者が公式の故意四球記録を確定するわけではありません。何が記録されたかを詳しく知りたい場合は、公式記録を見る必要があります。
この記事は、NPBのコラムにある2017年当時の故意四球件数や、試合時間の予測を、2026年の数字として紹介していません。制度を導入したときの説明と、今の試合結果は使い分けます。
手元で規則を引きたい人には、ベースボール・マガジン社の『公認野球規則2026』が候補です。検索するときは、普段の「敬遠」という呼び方だけでなく、「故意四球」という語も覚えておくと、説明の場所へ進みやすいよ。
カウントの途中でも申告できる。投球数は別に追おう
最初の一球も投げずに申告する場面だけが、申告敬遠ではありません。
NPBの説明には、数球投げた後、たとえば2ボール0ストライクから申告する場合も受け入れられるとあります。
じゃあ、打者が一塁へ向かったとき、カウント表示がまだ途中でもおかしくないんだね。
中継画面のボールとストライクは、その打者の途中経過です。一塁が与えられる申告があれば、ボールを四つになるまで投げる必要がなくなります。四つに達していない表示を見て、途中経過を見逃したのかな、と決めつけないでね。
そして、投球数も分けて追おう。
仮に、その打席で実際に三球投げたあとに申告した場面を考えます。申告したことで、追加のボール四球分を実投球数へ足す、という見方ではありません。投げた三球と、申告によって出塁した結果を分けて残します。
NPBの導入時のコラムにも、一球も投げずに申告で打者を出塁させた投手の投球数が0になる説明があります。高校野球の2026年特別規則も、申告後にその打者への投球数を加算しないと明示しています。
「四球」という名前に四が入っているから、投球数も四増える?
そこを一つにすると、中継の数字が合わなくなってしまいます。
見る項目を三つに分けてみよう。打席のカウント。投手が実際に投げた球数。打席の結果としての故意四球。この三つです。
なお、2ボール0ストライクという表示だけから、必ず実投球数が二球だと計算するのも、この記事の見方にはしません。投球数を知りたいときは、中継の投球数表示や公式の記録を別に確認します。
仮の記録メモなら、「途中で申告、打者は一塁、実投球は三球」と書く方法があります。自分が画面で確かめられなかった数字は、空欄にして後から公式情報を見よう。見えていない球を推測で埋めるより、分かった結果だけを残せます。
一塁が与えられても、打者は進んでベースに触れる
申告を受けたら、打者の名前が自動で一塁の図へ入るだけ、というわけではありません。
打者は一塁へ進み、ベースに触れる必要があります。
全日本野球協会の導入時の説明は、監督からの意思表示によって一塁を与えられた打者を含め、安全に一塁へ進める打者にも、一塁へ進んで触れる義務があると案内しています。
中継では、申告の後の動きも見てみよう。
まず球審の扱いを確認し、一塁へ向かう打者を追う。その後で、次の打者が入るのを待ちます。カメラがベンチへ切り替わったなら、塁の表示が変わるところも見てね。
投球がなくても、打席から次の状況へ移る流れはあるんだね。
申告による故意四球では、ボールデッドになります。日本高等学校野球連盟の2026年特別規則にも、球審がタイムをかけ、打者へ一塁を与える手順が記載されています。
ボールデッドは、プレーが止まっている状態として理解しよう。実際に投げた四球で捕手がボールを取り損ね、その間に走者が動く場面を、申告で止まった場面へそのまま重ねることはできません。
観戦では、打者が歩き始めたことだけでなく、申告と球審の扱いを一緒に追うと、何が起きたかを整理できます。テレビ映像が監督やベンチへ切り替わっている間に表示だけ変わった場合は、実況の説明や、その後の走者の位置を確認しよう。
満塁で打者へ一塁が与えられる場面なら、打者だけの出塁ではなく、走者が次の塁へ進まなければならない状況になります。三塁走者は本塁へ進み、得点につながります。実際の試合で申告が行われるかという戦術判断と、満塁時に一塁を与える規則上の結果を分けて見てね。
四球が出ても、申告の前後でアウト数が増えるわけではありません。次の打者を迎えるとき、走者の位置とアウト数を一緒に確認すると、次に守備側がどんなプレーを狙えるかを考える入口になります。
まず打者がどこへ進んだか。その次に、ほかの走者の位置。最後にアウト数。
画面の小さな塁の図にも、申告の前後の変化が表れます。
記録は故意四球。次に見る打者も、ここで変わる
投げずに一塁が与えられた場合、記録上はどうなるのでしょう。
全日本野球協会の説明は、守備側監督が故意四球の意思を球審に示して打者へ一塁が与えられた場合、故意四球が記録されるとしています。打って出た安打として見る場面ではありません。
だから、スコアを簡単に残すなら、出塁した結果に加えて、申告による故意四球だったと分かるメモを添える方法があります。記号の書き方は、使うスコアブックの方式に合わせてね。違う方式の記号を混ぜて、後から自分が読めなくならないようにします。
気になる打者に打ってほしかったとき、投球のないまま打席が終わると、少し拍子抜けする読者もいるかもしれません。でも、その後の打者との勝負は続きます。
ここから、見る相手が変わるんだね。
仮の観戦場面として、応援している打者Aが申告で一塁へ進んだとします。次に打者Bが入るなら、いったんBの名前を確認しよう。その打者がどう打つかを、今の走者とアウト数の状況で見ます。
Aの打席を待っていたのに、と前の場面だけへ目を戻すより、Aが走者となり、Bが打つ側になる変化を追えます。打者として見ていた選手を、今度は走者として見る場面です。
守備側がなぜ敬遠を選んだかは、相手打者との勝負、次の打者、走者、点差などを踏まえた判断として考えられます。ただし、画面に映る状況だけで、監督の本当の意図を断定する記事にはしていません。理由が本人の説明として公表されているなら、それを確認します。
申告したから、その後必ず守備に有利になる、という結果保証もありません。打者を一塁へ出す以上、走者を置いた状態で次へ進むことになります。次の打者が出塁したり安打を打ったりすれば、状況はさらに変わります。
観戦メモには、申告の直後の状態と、その次の打者の結果を並べて残す方法があります。「打者Aが一塁へ」「次のBの結果」という二つの記録です。結果を知った後で、その前の判断が唯一の正解だったと決めつけるより、どんな状態で次へ進んだかを振り返れます。
ルールを知ると、投球がない短い時間も、次の勝負へつながる場面として見られるよ。
楽天で故意四球の記録も調べられる『公認野球規則2026』を確認する
高校野球の申告は伝令から。観る大会の決まりも見よう
ここまでNPBの説明をもとに見てきましたが、高校野球には運用方法が明記されています。
2026年の高校野球特別規則の附記を確認しよう。
守備側の申告は、伝令からに限るとされています。連続して行う場合、最初の通告時に申し出ることもできます。また、途中のカウントからでも適用できます。
攻撃側の当該打者は、一度必ず打者席へ入る。球審はタイムをかけ、一塁を与える。投球数は申告後に加算されない。この流れが記載されています。
同じ、投げずに打者を一塁へ出す仕組みでも、誰から伝えるかを確認する必要があるんだね。
プロ野球で監督が意思を示す説明を読んだあとに、高校野球のベンチで同じ動きだけを探していると、伝令の役割を見落とすかもしれません。観ている大会の運用に合わせて、球審への伝わり方を見よう。
歴史にも違いがあります。高校野球特別規則の附記は、2018年には採用しないとしていた規定を、2020年シーズンから削除した経緯を説明しています。「昔は高校野球では使わなかった」と聞いた情報を、そのまま今のルールにしないでね。
2026年版に載る説明を、2026年の高校野球の観戦へ使います。次の年や、別団体の大会を観るときには、その年の特別規則や大会要項を改めて確認します。
少年野球、社会人野球、海外リーグなどへも、申告する人や投球数の扱いを一律に広げる記事にはしていません。共通する公認規則の説明と、団体の特別な運用を分けて読む方法にします。
一つの言葉を覚えたら、どこでも全く同じ、と思いたくなるところだけれど、観戦する試合の名前を先に見る。そうすれば、必要な資料も選べます。
高校野球を観るときは、日本高等学校野球連盟の2026年特別規則を、公認規則と合わせて確認してください。「伝令から申告する」「一度打者席へ入る」という二つを覚えておくと、その場面でどちらのチームの動きを見たいかも決められます。
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規則書を読むなら、出塁と記録の二つの場所へ進もう
申告敬遠を詳しく調べるときは、打者へ一塁が与えられる説明と、故意四球として記録する説明を分けると整理できます。
全日本野球協会の導入時の資料には、出塁に関わる5.05(b)(1)、記録に関わる9.14(d)、用語の定義7が示されています。高校野球の2026年の附記も、5.05(b)(1)と定義7を参照しています。
数字が並ぶと、難しそう!
でも、最初は読む場所の住所として使えばいいよ。
打者がなぜ一塁へ進めるのかを知りたいなら、試合の進行と出塁の説明へ。結果をどう記録するのかを知りたいなら、記録に関する規則へ。この二つの問いを先に決めると、規則書の全部を一度に読まなくても入口を作れます。
『公認野球規則2026』は、日本プロフェッショナル野球組織と全日本野球協会が編集し、ベースボール・マガジン社が発行する年度版です。ISBNは9784583118017。販売ページの目次にも、試合の進行、記録に関する規則、用語の定義が掲載されています。
購入前に年度、書名、ISBNを照合しよう。似た名前の解説書や以前の年度版が検索に出ることがあります。今回のリンクは2026年版のISBNで探すものです。価格、送料、在庫、配送予定は注文時の商品ページで確認します。
規則書の現物を全ページ読んで紹介している記事ではありません。本文の基本説明は公開されている公式資料から確認し、書籍は条文をさらに調べたい人の候補として挙げています。図が多い初心者向け解説を探す人は、規則書の見本や説明形式が希望に合うかも確認してね。
中継へ戻ったら、途中のカウントを見て、一塁へ向かう打者を確認する。その次は投球数、走者の位置、次に打席へ入る選手。
今、投げていなかったね。でも、何も起きなかったわけじゃない。
打つ側の選手が走者になり、次の勝負の状態が変わっています。
次の打者には、どんな場面が回ってきたかな。打者として待っていた選手は、今どの塁にいるかな。
申告の前と後を追ったら、次に見る選手へ目を移そう。投球のない短い時間から、その先の一球まで、一緒に見てみようっ!
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出典:制度の説明はNPB公式記録員コラム、出塁・記録・ボールデッドの説明は全日本野球協会の2018年修正資料、高校野球の現行運用は2026年高校野球特別規則、書籍情報は出版社の商品紹介で確認しました。